ハーレム ブラッド
「と言うわけで、人間の沙羅。

それから鮮血の眼の吸血鬼のマリア。」


幸大が言う。


「よろしくお願いします…」

沙羅が戸惑いながら頭を下げる。


「マリアだ。」

沙羅とは逆にふんぞり返るマリア。


「鮮血の眼の吸血鬼、榊姫野よ。」

「黄昏の眼の吸血鬼の山下クーニャで〜す。」

「蒼月の眼の吸血鬼、飯島咲子です。」

「ひ、翡翠の眼の吸血鬼の桂木、優衣です。」


桂木が緊張しながら言う。


「桂木先生は下の名前は優衣と言うんですか?」

咲子が言う。


「うん。

言ってなかったっけ?」

桂木が言う。

「はい。

幸大さんは知ってましたか?」

咲子が言う。


「そりゃ、担任の名前だからな。

なぁ?」

幸大は姫野とクーニャに言う。


「…。」

目を逸らす姫野。

「にゃははは…」

笑って誤魔化すクーニャ。


「…。

お前ら、先生に謝っとけよ?」

幸大が言う。


「お、岡田君は…私の名前、覚えててくれたんだ…」

感動しながら桂木が言う。


「美人な先生の名前ですから初めて自己紹介していただいた時から忘れたことはありません。」


「岡田君…」




「ちなみにこの女性は俺の学校の先生だし…吸血鬼の中ではかなり優しい人だから…」

幸大が言う。


「はい…」

沙羅が言う。

「ほぉ〜。」

マリアが桂木を見据える。
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