ハーレム ブラッド
「ここに蒼月の眼の吸血鬼50人から少しずつ接種した血液がある。

4つの血液型ごとに分かれている。

これを17歳前の人間に注入すれば人工の吸血鬼の完成だ。」

男性が言う。

「聞いたことあるよ…

でも、蒼月の眼の吸血鬼にならないかも知れないよ?」

クーニャが言う。

「だったら始末する。

我々はとにかく一人でも多くの蒼月の眼の吸血鬼が必要だ。」

「何のために…ですか?」

咲子が言う。

「それは今は言えないさ。」


カチャンッ!

咲子と沙羅の鎖が外された。


「さて…まずは、沙羅ちゃんね?

貴女の血液型は?」

女性が言う。


「え、AB型です…」

「そぉ…」

女性は試験管を沙羅に見せる。

「今からこの血液をこの注射器で貴女の血液に入れるわ。

そうすれば貴女も吸血鬼になれるわ。」


「沙羅!」

幸大が呼ぶ。

「吸血鬼になりたくないかしら?」

女性が言う。

「私は…

吸血鬼になりたいって思ったこともあります…」

沙羅が言う。

「なら…」

女性が試験管に注射器をいれ血を取ろうとする。


ガシャァンッ!

「な!?」

女性の手から試験管が落ちる。

沙羅が試験管を叩き落としたのだ。
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