ハーレム ブラッド
『それはそなたの力ゆえ…

肉体的融合は血液をも同化させる。


つまり、余の血液もそなたの能力の支配下にある。』

「つまり、俺はあんたを体内から追い出すことも?」

『うむ…

できる。

しかし…あくまで私の精神だ。


吸血鬼の肉体…王の力。

それはもう取り除けぬ。』

「マジか!?」

『肉体は既に変化した。

そなたは血液を操れども肉体は操れない。

違うか?』

「ああ。

だが…血液を操れたら…あんたの精神は放り出せるって考えなかったのか?

あの男は…」

『おそらく、な。

余がそなたに入れば全てを余の支配下における。

そう思ったのだろう…


王とはそこまで万全ではない。』

「王と普通の吸血鬼の違いって何なんだ?」

『王は三段階の能力区分がある。

人間状態。

牙も爪も瞳も人間と同じだ。


翼もない。



次に吸血鬼。

そなたの言う普通の吸血鬼の状態だ。


そして、王。


吸血鬼の能力を遥かに上回る。

力もスピードも…』

「あんたを追い出してもそれらが残るのか?」

『うむ。

瞳の色だが…

人間状態は今と変わらない。


吸血鬼の状態では『銀』の眼。


そして、王は『黄金』の眼を持つ。』
< 414 / 500 >

この作品をシェア

pagetop