ハーレム ブラッド
「…長い!」

服屋の中で幸大が言う。


「女の子の買い物はそう言うものです。


幸大さんはいつもどんな服なんですか?」


「ジーパンとTシャツ。


出掛けるときは上に何か羽織る。


冬はTシャツが長袖になるだけだ。」


「うわぁ…」

「何だよ…」

「…いえ。


さて…この服はどうですか?」


「何着ても可愛いと思うってさっきから言ってるだろ…」

「適当にしか聞こえません。」

「飽きてくるから仕方ないだろ?」

「幸大さんが協力的であればもっと早く終わりますよ?」


「わかったから…」

「じゃあ、下着コーナーに行きましょう。」


「待て!

俺の意見は必要ないだろ!!」


「大切です。」

「何でだよ…」

「わかってるくせに聞くなんて…


幸大さんは言わせたがりですね。」


「もてあそばれてるよな…俺。」


こうして幸大と咲子の同棲もとい同居が始まった。
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