不器用な君と私
メール
家に帰ってから何もする気が起きず寝ていると携帯が鳴った。



【あーちゃん!体調どう?】


彩を心配してくれる佑介に彩は嬉しくなる。


メールを返そうと返信を押そうとした時、彩の携帯がまた鳴った。



相手を見れば奏。まだカラオケ中のはずだ。


何かあったのかな?と思いメールを開けば、奏らしいスッキリとしたメールだった。


【来週の水曜日暇?】


何とも短いメールである。


用件しかいれない奏のメールが何気に彩は好きだった。


佑介にメールを返すのも忘れ、手帳を探す。鞄の中から出した手帳は、彩の好きなクマのキャラクターがでかでかと表紙にのっている。


(来週の水曜日は~バイトあったかしら~)

と変な歌を歌いながらページをめくる。


水曜日を見てみれば、バイトはなかった。彩は急いでメールを返す・・・奏に。


【暇だよ~!何かあるの??】


ここへ来て佑介の存在はすっかり忘れていた。
< 15 / 41 >

この作品をシェア

pagetop