彼は、理想の tall man~first season~

それが同期入社のメンツなら、いくらか気は楽なもんだけど。

上の人だったりするから、後で説教ってワケにもいかない。

それに、みんな好き勝手飲んじゃうから、部長や課長のお酌をする人もいない。

だから私がゆっくり飲める状況でもない、と――それらを説明すると、「女って大変だな」なんて。

どうでも良さそうに尚輝が言うもんだから、私は軽くイラついた。


「部長はスマートに飲む人だからいいんだけど、課長は部長よりも年が上で、部長に昇進先越されちゃった感じがあるみたいだから、部長のアシスタントをしてる私に、飲むとネチネチ絡んで来て大変なんだから」

「そりゃご愁傷様だな」

「本当にご愁傷様もいいところですよ、あのエロ課長!! 今度の飲み会でパートさんが参加してくれたら、証拠写真撮って後で脅してやるんだから!!」

「はあ? お前――セクハラされてんのか?」

「――え? いや、セクハラっていうか、飲んで酔うと課長は手癖が悪くなるというか、」


私って、酔うと愚痴っぽくなるのかも知れない――と、言いながら、ちょっと思った。
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