彼は、理想の tall man~first season~

尚輝は俺達がオーダーした物だけを言い。

「後の支払い請求は、あのお姉さん達によろしくね」

俺でさえもギョッとする発言をした――。


「知り合いじゃないのか?」

「知り合いっちゃ、知り合いだけど。向こうが勝手に付いて来ただけだからね。俺らが金払うのって、どうかと思わない?」

「アハハ、お前って本当に恐ろしい奴だな」

「そう? 無駄な出費は抑えたい性分なもんで」

「分かった。そろそろチェックっぽい雰囲気もするから、逃げられないようにしないとな」

「会計スルーだったら、警察に速攻電話ね」

「お前本当に鬼だなー」


彼女がここの元従業員で、その双子の兄という由縁で仲が良いのか?

尚輝はバーテンとも旧知の仲とでも言ったらいいのか。

結構誰とでも親しくなれるやつだとは思っていたが。

プライベートは仕事以上だと、思わず感心してしまった。


「ねぇ、美紗は? まだ奥にいんの?」

「ああ、今弾いてる曲が終わるとマスターと連弾するよ」

「は? なに、今日弾くの?」

「今日はもう何回か弾いてる」

「はぁ?」
< 456 / 807 >

この作品をシェア

pagetop