彼は、理想の tall man~first season~
今日それをキチンと話さないとかなって思ってたけど――村岡部長のあの雰囲気で、言えなかったんだよなぁ。
まだ定期も残っているし。
朝の道の混み具合も分からないから、車通勤に切り替えるなら切り替えるで、ルートも考えてないとなのだ。
「取りあえず、納車になったらマイカーの運転に慣れないとなので、もう少し先かなって」
そう言った私に、敦君は、そっかと言葉をもらし、納得した雰囲気で、煙草を吸い始めた。
明日納車になったら、実家まで行こうか悩んでいた私だったけれど。
敦君の予定がなければ、ドライブとかどうかなという気になった。
やっぱり、一緒にいたいという気持ちは常にあるから――。
「あの、今週末の予定って、どんな感じですか?」
「今週末? 今週末は、土曜は仕事かな」
「土曜日、会社なんですか?」
「俺はね。尚輝は休みだけど」
「そうなんですか」
やっぱり忙しいんだ。
それなら、尚輝を連れて実家に帰ろかな。
マスターの所に寄らないとだから、それから家に帰れば、いくら仕事が遅くても尚輝も帰って来てるはず。
「美紗ちゃんは、日曜日の予定は?」
「――え?」