彼は、理想の tall man~first season~

そして、穏やかになった風が、吹く中で――。


「質問してもいい?」


優しい声音でそう聞かれて、私はなにを質問されるのだろうかと思いながらも、静かに頷いてた。


「それってさ、免疫がないだけで、本当に嫌ではない?」


された質問にゆっくり頷いた。

でも、それは多分、誰でもいいというワケではない。

だけど、それを伝えられるほどの勢いは、もうなくて。

それでも、今言わないと駄目な気がした。


「好意を抱いていない人だと、無理ですけど」


好きな人だから大丈夫って、本当はそう言いたかったけれど。

まだ、そういうのにも本当に不慣れだから、遠まわしでもそれを伝えられる言葉で、思い切ってみた。


「俺、なにげに牽制されてたりして」

「え? してない、してないですよ」

「そう?」

「寧ろ、敦君だから――嫌じゃなかったし、嬉しかったし」


なんてことを私は言っているんだろう。

恥ずかしさでいっぱいいっぱいで、顔が異様に熱くなって、逃げ出したい気分。

気持ちを素直に伝えるのが、これほどまでに難しいとは――。

まぁ、この歳でそれを実感している私って、本当にどうかと思うけど。
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