わたしとあなたのありのまま ‥2‥


 解けなかった方程式が、突然解けたような、そんな清々しい達成感に満たされた。

 田所を好きになったことを、絶対に後悔したりしない。
 この先もずっと、私の心を潤わせてくれる、大切な思い出だ。


 『ありがとう』って。

 最後に伝えれば良かったな。
 それだけが、ほんの少し心残りだったり。


「うん、帰ろ。
 綾子と帰るの久々じゃん」

 鞄を肩に引っ掛けて、思いっきり笑ってみた。

「だね」

 と、綾子も顔をくしゃりとさせて、ポカポカした陽だまりのような笑顔を返してくれた。




< 227 / 363 >

この作品をシェア

pagetop