《完》シークレット・ティアラ 〜不器用なシンデレラ〜
かなうわけない。あんなに
綺麗で、しかもちゃんと
人気のあるモデルさんだって
いうのに。



「オイ彰。
言ったら言ったでこうだ。

お前はこれで満足か?」



なかば八つ当たり気味に、
洸さんが瀬戸さんに言う。



瀬戸さんは小さく肩をすくめて、



「だからと言って、いつかは
知れることでしょう。

別に僕のせいじゃないですよ」



「白々しい敬語を使うな!

ったく………!」



洸さんは立ち上がり、
ツカツカとあたしに歩み寄る。


そして、あたしの片腕を
グイッとつかんで、


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