《完》シークレット・ティアラ 〜不器用なシンデレラ〜
ひやかしなら、やめてほしい。



いっそハッキリそう言って
しまおうかと思った時だった。



ベッドに座ったままだった
洸さんがスッと立ち上がり――
そして何を思ったか、床に
ペタンと座ったあたしの
前にひざまづく。



「……………っ!?」



うろたえるあたしを、同じ
目の高さでまっすぐ見据えて……

彼は、言った。



「変われるよ、お前は」



「え…………?」



トクン、と。



鼓動がひとつ、不思議な
揺らめきを覚える。



「洸……さん……?」


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