夏の空~彼の背中を追い掛けて~
おまけ


私と俊ちゃんの宝物。



そう言う意味を込めて、子供の名前を“宝”と命名した。



出産後の約1年間、私は家族に援助をしてもらいながら、宝の子育てに専念させて貰い、4月からは専門学校へ通う事が決まった。



俊ちゃんに出会った日『俺、自動車整備士になるのが夢なんだ』と語っていたその夢を、私が叶える為に専門学校へ行くのだ。



右を見ても左を見ても、男だらけ。



まだまだ男性恐怖症を克服していない私には、恐怖心が残っている。



けど、ここで挫折したら夢は叶えられない。



大丈夫。



俊ちゃんが傍に居てくれる。



そう自分に言い聞かせながら、専門学校へ通い続けた。



多少、車に関する知識は持っていたけれど、覚える事が山のようにあり、何度弱音を吐きそうになったか分からない。



でもその度に、私を励ましてくれる人が居た。



それは宝。



いつもニコニコ笑いながら、私を出迎えてくれる。



それだけで1日の疲れも吹き飛び、前へ進む力と元気も与えてくれる。



「有り難う、宝。大~好きだよ」



専門学校へ通うようになってから、当たり前だけど、宝と関わる時間が急激に減った。



だから帰宅後は必ず抱き締める。





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