もらう愛=捧げる愛
「あたし、帰る、ね?」


「何も望まない、何も蔑んだりしない。だから聞かせて」


ハルくんの透き通った目が。


いつもは甘い瞳が。


イタイよ…。


打ち明けてしまえば、この密かな想いすら胸に秘めておけない。


ハルくんが好き。


その感情をもぎ取られるのは。


今のあたしにとっては、死より怖い。


多田さんにありとあらゆる事を強要される生活を救ってくれる、唯一の心の綱を。


失くしてしまう。


───ポロッ


涙が一雫、カクテルに落ちた。
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