愛する人。
* 5 *
「……優子さん……愛して、る…」
何度も。何度も。
紡がれる彼の愛の言葉。
「………っ」
私を見下ろし顔を歪ませながら
「……愛してる…」
涙が止まらない。
彼の愛が溢れて、
私は、溺れてしまう。
「……蓮…く、ん」
彼の、吐息が。
唇が、指が、体温が。
私の全てを麻痺させる。
どうか……そのまま私を逝かせて――…
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