薔薇の花嫁
薔薇の誘惑



今日の休みは何もする気がしないけど、ママに頼まれ、お祖父ちゃんお祖母ちゃんの所へお菓子を届けに。


久しぶりにお祖父ちゃんお祖母ちゃんと会って話しをして、いつの間にか落ち込んでいた気分が明るくなり帰る時は鼻歌なんかを歌ってた。


あら、雨が…


降るなんて言ってなかったのに。


走ってカフェの軒先で雨宿り



「マドモアゼル お茶でも一緒に如何ですか?」


「いえ」


声のする方を見ると


「ギデオン!」


「やぁ、アナベル」


私の手を引いてカフェの中へ


「何がいい?」


「あ、カフェオレで」


「ん」


ブラックコーヒーとカフェオレを注文して


「どうした?そのように見つめて」


「あ、な、何故此処へ」


「君が呼んだから」


「えっ?私?呼んでない」


「……クッククク…」


カフェオレを飲みながら



静かな時間が流れてた。


それは別に嫌な感じではなく不思議とゆったりした気持ちになっていた。



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