恋する*spring~春をうられたわたし~【完結】



エレベーターの中でも理恵さんと話すことはなかった。




―チン



しばらくしてレトロな音がした。
どうやら、最上階に着いたみたいだ。




「やっと着いたわ」



理恵さんはため息混じりに呟いた。
その後、またスタスタと歩いて行く。わたしも小走りになって着いて行った。






真っすぐ行って一番奥の右手側の扉を、理恵さんが開けた。




「連れて来たわよ」



入って。と目で合図され、わたしも部屋へ入った。



中に入ってわたしは、はっと息を呑んだ。





中はほとんどガラス張り。
すごく綺麗………



それもだけど……





問題はデスクの前にあるソファーに腰かけている男の人。










あの人、昨日の………








< 64 / 431 >

この作品をシェア

pagetop