雨宿り



「美桜」

「何?小姉ちゃん」

「可愛いエプロン持って行きや。男の子ってエプロン姿の女の子好きやで。渉君 もあんたに惚れ直す」

「ち、小姉、な、何を…」

え、エプロン姿って…何かエロない か?

「あんたなぁ、誰も裸にエプロンせえなんて言うてへんやん」

は、裸にエプロン!!!!!

「ち、小姉 なんちゅう嫌らしい、 こ、ことを」

「あんたが赤なってるから、想像したんかと」

「す、するわけない。普通にエプロンするだけでもエロいかなと」

あっ! 口滑った。

「美桜…あんた、妄想逞しすぎ」

小姉に呆れられた。

私、妄想族やったっけ?

「ほら、悩んでないで早よ行き。渉君、待ちくたびれるで」

あっ、そうや。

「行って来ます」

「晩御飯入らんにゃな」

「うん。三時に食べたらもう、食べられへんし」

「美桜」

「うん?」

「泊まって来てもええで」

!!!

「ち、小姉!阿呆な事言わんといて」

「そのわりに顔赤いで」

「…ッ 小姉!」

「冗談や、早よ行っといで」
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