Time after end

「…っちょ………」


無言で歩く彼


……何か怒ってる?


私、何かしたかな?


次々と疑問が浮かぶ


「…待って!!」


私がそう言うと彼は前を向いたまま止まった


「七瀬君……黙ってちゃ分かんないよ」


彼は私に振り向いた


「…ごめん。でも、急に手を離されたから俺、嫌われたのかと…」


………嫌う?


…違う


「違うよ。…私はただ七瀬君が誤解されるのが嫌だっただけ。本当にそれだけだから」


私は彼の目を見てきっぱりと言った


「…よかった。俺は誤解されようが何言われようが道木さんの見方だから。…それだけは覚えてて?」


彼は優しく私を包み込んだ


……温かい彼の胸



















< 41 / 75 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop