―罪―
 

彼から流れ出る色気は、甘い蜜を連想させる。



滴り落ちる、甘美で罪深い蜜。



触れ合う手から、零れ落ちる蜜はこの橋が二番目になっても流れるだろうか?



いつもたいして話などしない彼との時間。



視線を交わし合うことすらない彼との時間。



それでも繋がる手から生まれる蜜は、とめどなく溢れ私を溺れさせる。



「雨が降ったら会えないね」



そう言った私に、彼はやはりなにも言わなかった。

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