仔猫を拾った王子様



「全部俺がやったことだ。お前は関係ないから。

だから下向くんじゃねぇ。俺様だけを見てろ」


「………うん…」



「てか萌、お前また太っただろ」


「なッ!太ってないし!」

「腹の肉ヤバイんじゃね?」


「もう!!馬鹿!」


「ははは、冗談だよ」


那李の微笑んだ顔。
あたしはいつもそれを見ただけで安心できる。


「あたし…逃げないよ。那李」


「ああ。てか俺様から逃げさせねーよ」



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