その男、危険人物にて要注意!!




バタバタバタッッ!!


激しい足音が聞こえてきたので、目が覚めた。


気がついたら…… 太陽は空から姿を消し、空には月がいる。


「紗雪ちゃんっっ!!」


えっ…… 松田さん。

どうしてあたしの部屋に?

ましてや、寝室に……。


「体調はどう?」


そう言って、ベットの縁に座った。


「もう大丈夫です」


「本当? ちょっと触るね」


「んっ……」


松田さんの暖かくて、優しい手があたしの額に触れた―――。


「ちょっと熱いかも」


熱があるから熱いのではない。

松田さんが触れるから熱いんだよ!!


額から手が離れた。

でもその手は今度、あたしの乱れた髪を優しく撫でる。




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