眠り姫はひだまりで


お兄ちゃんが、純くんにうちに来るよう言って、戸惑ってる私と純くんを置いて、さっさと先を行くお兄ちゃんに、必死でついていった私達。

 
そうこうしてたらいつのまにやら、家へつき、なんでか今純くんは、うちのリビングでイスに座って、コーヒーを飲んでいる。


ちなみにコーヒー淹れたのは、私。


洗った食器を拭く台所の私と、堂々とソファに座ってコーヒー飲むお兄ちゃんと。

 
そして、おずおずとカップに口つける純くん。


…………なんてシュールな光景。


なにこの微妙な距離感のイケメン二人。

なにこの微妙な沈黙。


「……………………」


………どーにかなんないのぉ?



「あ…………えっと、純くん」

 
「ん?」


台所の近くのイスの腰掛ける純くんと、目が合う。


あー、えーっと。


「こ………コーヒーのおかわりは、いかがですか」

 
「え?あぁ、えっと……お、お願いします………」


おずおずカップを受け渡し。

………なんでか二人して敬語になる。


てゆーか私、もっと気の利いた話題、出そうよ…………。


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