眠り姫はひだまりで


……………あーぁ………

私、もう完全に……………。


………実は、あの日。

純くんに出会った日の前日は、お父さんの命日だったんだ。


それで憂鬱だった私は、目一杯寝て気持ちを紛らわそうと、空き教室へ向かった。

でも、本当はちょっと寂しくて。

嬉しかったんだ。

たぶん。純くんがいたこと。

いままでずっとひとりで寝ていたのが、純くんが来てひとりじゃなくなった。


それにね、安心するの。

純くんのそばは。


………直感的なものだけれど、信じたい。

こうやって純くんの腕の中で安心している自分を考えると、もう否定するほうが難しいな、と思った。


「……………純くん」

私ね。


「なに?」

純くんのことが…


「………なんでもない」



好き。


そう思った途端、私は突然激しい睡魔に襲われた。

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