眠り姫はひだまりで


「……次こんなことがあっても、知らないわよ」

「は、はい…」


お母さんは眉をつりあげたまま、こっちに背中を向けて、部屋から出て行った。

…うう。

のっそり立ち上がって、ベッドを見る。

昨日大和からもらった、ふかふかの白い枕。

…すべては、お主のせいじゃあ。

「気持ちよすぎた…」

寝心地最高だよぉ。


じー、とまくらを睨んで、やがてハッとする。

準備しなきゃ、遅刻!遅刻!!


私は制服に着替えて、バタバタと、階段を降りて行った。







「でねでね、お馬さんの背中に羽が生えてね、飛んでっちゃって」


お昼休み。

唐揚げを口にいれながら、今朝の夢のことを、ミオに話す。


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