眠り姫はひだまりで
最後のご飯の一口を食べると、「じゃあ」と言って、私は席を立つ。
「いってきます」
手を振ると、ミオは「いってらっしゃい」と言ってくれた。
*
資料室に着いて、壁の扉を押す。
どきどきと、心臓がなる。
とてとてと、銀の通路を通る。
…久しぶりだな。
あのときケンカしたときから、空き教室行ってなかったし。
純くん、いるかな?
通路の行き止まりでギギ、と壁を押す。
漏れた光と懐かしい空気に、目を細める。