眠り姫はひだまりで

「…最近、来てなかったから。やっぱり、ここのお日様はあったかいねぇ」

もう冬だけれど、あんまり寒くない。

教室にいるよりあったかくて、ふふ、と思わず笑みが浮かんでしまう。

純くんは「そーだね」と笑って、机ベッドの横に座った。


「…俺も、寝よーかな」

隣で寝てくれるの、という嬉しい気持ちがこみ上げてくるけど…まず、私の口から出たのは。

「つっ、床で寝るの?もいっこ机ベッドつくろーか?」

…なんていう、変な気遣いだった。

自分でなにいってんだろ、と思った時には、純くんは苦笑いを浮かべてて。

「いやー…遠慮しとく」

….うう、後悔。


「昼休みもうちょっとしかないし、寝なよ」

純くんはそう言うと、机ベッドにもたれて目をつむった。


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