Love Prince―18歳の初恋―【完】
本気になるのは早い。

まだ言いたい事を纏める時間なんだと。



「はい!;;
こちらへどうぞ;;」



この人はどうやら、教頭先生らしい。

癒杏の担任であるお兄さんと3人で、校長室へ行けば、貞包家の人間であるせいか、かなり気を使われてると気付く。



「粗茶ですが…」



昨日、保健室で会った先生がお茶を出してくれた。

香水がキツく、ハンカチで鼻を押さえながら噎せてしまう。

お兄さんの隣に立ち、出て行かない為、匂いが部屋中に渡り、消えない。



「退席して貰えませんか?貴方には関係ないですし、香水が私に合わないんです」



本人に直接、伝えると、お兄さんを心配そうに見ながらも、部屋を出てくれた。
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