Love Prince―18歳の初恋―【完】
「癒杏、顔色が悪い」



「そう?元気だけど…!(笑)」



お手洗いに行くパパとすれ違い、笑って誤魔化すも、本当は泣きたい位に辛い。

死なないなら、“殺されるかも知れない”と、マイナスな考えが浮かぶ。



「ママ…ちょっとだけ寝て来る」



「大丈夫?熱?」



「ダルいだけだよ」



先生の部屋で、先生の枕を抱き締める。

ママが買って来てくれた私の枕に頭を預けると、熱はない筈なのに、ふらふらと視界がグルグルと回る。

メールも着信も、確認してもキリがない。

私はマナーモードにして、目を閉じた――…。




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