嘘偽りの愛しい体温


「あ?誰だアイツ?」


「嫌、知らねぇよ。って言うかベランダで何してんだ?」


「連れじゃないよな?」




男達が一斉に窓の方へと視線を向け口々に言葉を紡ぐ


知らない人が来たみたい


あ…私…助かるかもしれない!




「助けてっ!私、乱暴されそうなんです!助けて!」




私は大声で叫んだ


お願い…どうか届いて…


その瞬間














―――ガシャンッ!!―――




窓硝子の割れる音が響いた。



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