ありえねえって[完]
「櫂斗は、その子を守ってあげなきゃ。亜実ちゃんは櫂斗を必要としてるよ、きっと…」
愛美のちっちゃな手が俺の頭を撫でる……
愛おしい。
何回思っただろう…
愛美が消えて何回逢いたいと思っただろう……
「あたしは櫂斗の彼女になれて本当によかった…幸せだったんだよ。………だからね、その幸せを亜実ちゃんに届けてあげてね。」
「…任せとけって」
「もう…自分を責めなくていいんだからね。」
「あいよ。」