お兄さんと【完】
「ふみかぁ〜、うちらのこと置いて行かないでよ!」
駅の改札のほうから走りよってきた女の人と男の人2人。
明らかに私の前に立っている女の人に向けられた言葉だった。
走りよってきた女の人は、前に私が見た女の人とはまた別のひと。
「あ、ごめん。ちょっとだけ待って。」
駆け寄ってきた友達に返事を返すと、すぐにふみかと呼ばれた女性は私の方に向き直した。
「先約っていうのがあんただったなんて。」
吐き捨てるように私に向けられた言葉は、ちゃんと聞いていたけど、理解は出来なかった。
「あなた、星くんになにかプレゼントしたことある?」
私の返事も待たずにどんどん私に向けて発せられてくる言葉。