お兄さんと【完】
「あ、えっと...。」


根拠もなにもないのに、ついつい私が言葉を漏らしちゃったおかげで、これは思ってること言わなきゃいけない雰囲気になっちゃった。


「まだその人だって決まったわけじゃないけど、星くんにお菓子あげてた製菓女子大学の人で、ちょっと顔見知り程度の人がいるんだよね。」


「あぁー!その人だったらわかる!!前にお菓子家にまで来て持ってきたことあるよ。」


うん。


あの人だったら私のこと良く思ってなくてもちょっとは納得出来る。


だって星くんのこと好きで、ずっとお菓子作ってあげてたんだろうし。


それを急に星くんが受け取らないって言ったんだもんね。


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