お兄さんと【完】
「俺は稀那ちゃんがいてくれればいいの。」
頬にかかる私の髪を耳にかける星くんの手に、ものすごくドキドキする。
星くんは私のことジッと見つめてくるけど、星くんとの距離が近くて、私はもう限界っ!
私の頬に触れる星くんが、顔をそらすのを拒んでいるようで、私は目をそらすことも出来ず、思わず目をつむった。
同時に唇に柔らかい感触が一瞬だけ触れたのがわかって、ビックリした私は目を開ける。
そこにはさっきよりは近くなくなった星くん。
照れるようにはにかむ星くんを見て、私は今起こったことを理解することになる。
「ビックリした?」
星くんの言葉に私の体温上昇。
「ははっ。稀那ちゃん顔真っ赤だよ。」
星くんが欲しかった誕生日プレゼントって...キ、キス!?
し、しかも私にとってはファーストキス...。