お兄さんと【完】

「違うよ。かずちゃんのお兄さんがマフィンどうぞって。」


マフィンをテーブルに置くと、こっちゃんはおぉ〜と歓声を上げた。


「またもらってきたんだね。今度はマフィンかぁ。」


そう言うかずちゃんの言葉からして、本当に毎回作ったものをもらっているみたい。


「最近焼き菓子ばっかりなんだよね。マドレーヌとかクッキーとか。私はゼリーとかプリンとか食べたいんだけどなぁ。」


「えー!お菓子ただで食べられるだけめっちゃ羨ましいじゃん。ねぇー?きなこ。」


「うーん...」


確かにただでお菓子食べられるのは羨ましいけど、なんか太りそう...。


なのになんでかずちゃんはあんなにスマートなのかなー。


私なんて食べたら食べた分だけすぐ身になるのに。
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