紺色夜話

「そのためにも、ハイ飲んでください」




勝平は銀子の前にサッとカクテルを置きます。




それはまるでウォーターオパールのような不思議な美しさで、銀子の心をわしづかみにしました。




銀子は気がつくとグラスを手に持っていて、ふと視線を感じて前を見ると勝平がジッと見ているのでした。




“仕方ないなぁ”と思いながら一口飲むと、銀子は溜め息をつきながらカウンターに片手で頬杖をつきました。




「え……あの、どうかしましたか？」




勝平が心配になって聞くと、
「あなたって見かけによらないですね、カクテルすごく美味しい」
とグラスにくぎ付けのまま、銀子が半分独り言のよりに呟きます。