10センチメートル☆ロマンス




 *******



「……ねぇ、蒼くん。


 早く大きくなってね?」

「うるさいよっ」




 耳まで真っ赤な蒼くんは、近くの公園で私の膝を洗ってくれて。

 バックに入ってたバンソーコーを貼ってくれた。



 照れてるのかな?


 可愛い……!




「ふふっ 蒼くん大好きよ?」



 ニコニコしながら彼に伝えると、彼は私の隣に座り、顔を反対側に背け


「……知ってる…」


 首から耳から真っ赤になりながら、消え入りそうな声で呟いた。








 空は快晴。



 私達が出会った夏休みも、あと3日で終わる。



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