10センチメートル☆ロマンス




 ―――それでも。



「……もうリレーが始まる。

 こんな鈍くせぇ、女に惚れられた事もない奴に何言われても気にならないから」


 そう言い、ハチマキを締め直した。



 ………それに葵さんの為に勝つ事の方が重要だしな。




「だからお前は生意気なんだよっ!」



 顔を真っ赤にしながら怒る相手に、俺はニヤリと笑い、


「だからアンタは俺に負けるんだよ。
 文句があるなら俺を負かしてからにしろ。口だけじゃなく。

 悪いけど、俺をお前らレベルと一緒にするな」



 その後は他のつっかかってきた男子も口を閉ざし、女子は顔を真っ赤にしながら俺を見てた。


 そんなのいちいち俺は気付かなかったけどな。




「よぉ―――っし!

 ぜってぇ勝つぞぉ!?」


(赤組に!)


「「「おうっ!」」」



 6年生の掛け声で、青組が気合いの一声をあげた。



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