10センチメートル☆ロマンス




 今日は、慌ただしい一日だった。



 私の心臓はずっとジェットコースターに乗ってるような激しさで……でも、幸せで。


 蒼くんに会うと、私は私じゃくなっちゃうんだ。





『……葵さん……

 俺、早く大人になるから。
 だから、もう少し待ってて』


『……見てて。

 俺、必ず一番になるから』





「ふふふふっ」


 今思い出してもニヤニヤしちゃう!






 ……通りすがりの人達に好奇の目で見られながら、家まで走った。






 私はまだ知らなかったんだ。


 私達の秋の波乱は、まだまだ続く事を……。




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