【完】想うのはこれから先も君ひとり
俺に抱きしめられたままスヤスヤと眠る愛しい人


本当に愛おしくて仕方ない


こんなに1人の女に溺れるなんて思わなかった


それだけ、俺の中で杏莉の行動の一つ一つが新鮮だったんだ


「ん…?」


「起きた?」


----チュッ


寝ぼけているであろう杏にキスをする


「おはよ」


それだけ呟くと顔を隠した


照れ隠しだな…


可愛いヤツ。


俺は起き上がってゆっくり立ち上がろうとした


すると、杏莉は俺の後ろから抱きついていた


相変わらず甘えん坊だな


甘えてくれるのは嬉しいけど…


こんな感情、杏莉が初めてだ


「抱っこ…。だけど、重いよね。ワガママだよね」


それだけ言うと再び布団に潜り込んだ


杏莉なりに遠慮してるんだな。


杏莉は布団に潜り込んで啜り泣いていた
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