ファンファーレに想いを乗せて

約束



「あずさっ!俺、ベンチ入りした!」


朝、教室に入ってくるなり嬉しそうにそう話してくれたのは、7月の初めのこと。


甲子園を目指しての夏の大会前に決まったベンチ入り。



「本当に!すごいっ!おめでとう!」


野球部の三年生は、22人もいて、自分がレギュラーになれるのは、この夏が終わってからだな。って話してくれていたから、その中でのベンチ入りは、彼がどんなに頑張ったのかの証だった。



彼がどんなに頑張ってたか、誰よりも練習してたか、ずっと見ていたから知ってるけど、そんな頑張りを監督や周りにも認められたんだって思うと、自分のことのように嬉しかった。



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