意地悪な上司にイケナイ恋心。
そう言い捨てて、店を出ようとレジで精算。



「待て!!」



「!!?」



私はバックから取り出した財布を手にしながら仰天して振り返る。



部長が私の後ろに立っていた。



「釣りは要らない!」


1万円札を従業員に手渡す部長。



「行くぞ」



いつもの強引な部長に早変りして、私を店の外に連れ出した。



頬を掠める夜風はほろ酔いで熱くなった身体を醒ますにはちょうどよかった。



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