レンタル親友





 賢人と共に教室に入った
 

    ザワザワ


入った瞬間見覚えのない顔ばかりだった。



賢人はサッカー部で部の友達もいるようだったけど、無所属の私には部の友達なんてものはいなかった。



「おー!立川じゃん」

「おー 同じクラスだよな」


さっそく賢人は友達のもとへ行ってしまった。



とりあえず、私は自分の席へついた。



笑顔、笑顔!そうすれば、きっとだれかしゃべりかけてくれるよね!






「海道さん?」

後ろから自分の名前をよばれたので振り返ると、3人の女子が微笑んでいた。

「はい!」

「私達ずっと海道さんとしゃべってみたかったの」

「ほんと?」

「私達と、ぜひ、友達になりましょうよ」

「うん!私、海道優奈です」




「私、笹倉 麗花と申しますわ、麗花とお呼びなさって」

「私は櫻野 咲恵と言います、咲恵って呼んでね」

「鶴道 結衣だよ。結衣って呼んで」







  友達  という響きに私は胸を高鳴らせた。










< 4 / 5 >

この作品をシェア

pagetop