とある青年の懺悔
最後に八乙女家。

八乙女家もまた、中川家岡本家と同じ時代から繁栄した家です。

ただ違うのは、武家ではなかったと言うこと。

図書館にある古い書物に、とても詳しく書いてあるのですが。

八乙女家は、古くから伝わる神々を祭り上げる大きな神社、八乙女神社を所有しております。

八乙女家に産まれた子供は、代々八乙女神社の神主、巫女へとなっています。

恋愛から金運まで、さまざまな神々が集まる八乙女神社には、さまざまな願いを抱えて参る人が後を絶ちません。

かの明治天皇に、当時の神主が神のお告げをし、洋装させたとも言われております。




現在、八乙女神社で神主をしておりますのは、八乙女翁李(オウリ)様。

お若いながらも、神主として立派に務めていらっしゃる…らしいです。

私、優柔不断で日和見主義なこの方には、これっぽっちも興味がありませんので、よく存じておりません。

どうかお許しを。
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