シュガー*エッセンス(加筆修正中)



あたしは、教師であるこの人を、一瞬でも落としたいと思ってしまったんだ。



確かに、あの時は彼があたしの転校先の先生だなんて知らないし。
ましてや担任になるなんて、かすりも思わなかったから仕方ないんだけど。



それでも、“教師”という胡散臭い人種の人間を1回でも良いと思ってしまったなんて。

……最悪。



『汐留愛奈です。よろしくお願いします。』



だけど、 愛想だけはしっかりと振りまいて置いた。


別に彼に依然として好意を持ってるわけじゃない。

“男性”としてじゃなくて、“教師”として。

尾崎センセーは一応、目上の人だから。



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