誕生日です、結婚してください!【BL】
「眠い?」
目蓋がくっつきそうになっている俺に気が付いたのか、文人がそう聞いてきた。
「寝ていいよ」
「えー、でも、えー」
折角の誕生日なのに!
折角、文人と一緒なのに!
寝てしまったら勿体ない!
「ほら、膝貸してやるから」
だけどそう言われて寝かせられたら!
後頭部に感じる温もりと、
優しく撫でてくる手にも抗えず、
俺の意識はどこか深い場所へと落ちて行った。