夏 ~日差しに照らされて~
『だから、辞めたかったんだって言ってんじゃん!!』
『そうじゃなくて、今の菊原華恋と同じなんじゃないの?』
『え…?』
『菊原華恋にとって、守るってそういうことっしょ?……守りたいから、反論しない。逆の立場だったら、菊原華恋もそうしたはずだ。』
逆の立場だったら……なんて考えもしてなかった。
あの時、あたしが退学に追い込まれた側だったら…。
『きっと、嫌いだったんじゃない。好きだったんだ。』