晴天の教訓
が素手でない事は真っ青な空と太陽が教えてくれた。

銀色の光が私を貫いた。

痛いと言うよりも熱かった。

一撃だというのにもう肩が動かなくなったのがわかった。

体の中で太いゴムが弾けたような音がした。


『俺のことが好きだっていえよ!誰より好きだって言えよ!!お前は黙って俺だけを愛していればいいんだよ!』


それはただの子供だった。

何度となくナイフが私の体に振り下ろされ、

緑色の甲板にはすぐさまどす黒い赤い水溜まりが出来上がった。


未だに意識を保っているのが自分でも不思議だった。

島に船が着いたと言うアナウンスと共にエンジン音がなくなり、

独特な水気を含んだグチャグチャと言う音がやたらと大きく聞こえた。



空はやはり真っ青で美しかった。目を閉じると太陽の光で目蓋が透けた。



そして、私は思った。


やはり趣味の合わない人間とは関わるべきではないと…
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