豊洲に吹く風
空はすっかりと晴れていた。
窓を明けると快晴の空が薄暗い部屋に明かりを射し込んだ。
いつもは僕しか寝ることのないベッドに彼女は寝ていた。
やはり昨日の出来事は幻ではなかったのだ。
安心したようにシーツにくるまる彼女の姿が本当に可愛らしくて、僕はまた抱き締めたくなる。
「いつまで一緒にいれるのかなぁ。」
ふと心の中で湧いたその疑問は僕の心を痛烈に斬り込んだ。
そうだ、僕はモテない男なんだ。