先生とわたし

助手席




「じゃ、千華。明日ね゛」
「うん♪じゃあね゛」



琴音は、石黒先生と一緒に帰るみたい。


私も早く帰ろう。



行きと違い、お土産という荷物が増えたから、重い。


♪♪♪…


電話だ。


「はい。」

「高野。何で帰るんだ?」


祐チャンからだった。


「電車で帰りますけど…。」

「…乗って行く、か?」

「いや、それは…。」

「いいから、乗ってけ。」

「…分かりました。」



ブツッ。


一方的。



ってか、どこで待ってるといいか、聞くの忘れた




「ほら、行くぞ。」


エスカレーターの近くで待っていると、後ろから声が聞こえた。


「はい。」


振り返らなくても、わかった。



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